Ⅰ蒼の章

【あらすじ】

七世紀初頭、ドラグニア小大陸のウルズ王国に、その運命を変える王女アウロラが生まれた。

のちに「女傑」と呼ばれる女王として君臨する彼女の従兄(いとこ)であり、王国の要衝、港湾都市カルタレス領主の子であるエヴェルイートは、男女の区別がつきにくいからだを持つ「神子」だった。

その事実を隠し、男として生きるエヴェルイートのもとに、王女アウロラとの縁談が持ち込まれる。

秘密を抱えたまま王位継承争いに巻き込まれてゆくエヴェルイート。

様々な出会いと事件を経てたどり着いたのは、すべてを覆す衝撃の真実だった――